「机に座るだけ」から始める!効率的な勉強のやり方

勉強を頑張ろう!!
と考えて毎日宿題を頑張っている人がたくさんいると思います。しかし、それでは勉強ではなく、「作業」になってしまっている人もいるのではないでしょうか?
そんな人に共通するのは、「テスト前には時間をかけて勉強してテストでいい点数をとれても模試や実力テストではなかなか点数が取れない・・
テスト勉強や受験勉強をどうせやるなら効率的にコスパ良く進めていきましょう。

目標と計画設定

1.長中期的な目標を設定しよう

まずは目標設定です。そこでやるのは半年・1年、もしくはもっと先の目標を決めることです。この目標を明確に決めておきましょう。
「〇〇大学に合格する」「▼▼高校に合格する」「学年末のテストでは学年順位10番以内になる」「今年のうちに英検2級をとる」
なんでもかまいません。できるだけ自分の実現したい目標を数値込みで決めましょう。

ここでのポイントは「手が届きそうで届かない目標を設定する」「判断基準が明確にある目標を設定する」の2つです。
実現不可能なものを目標にするとこれはやる気がなくなります。かといって簡単に達成する目標はもはや目標ではありません。ぎりぎりいけるかな?いけないかな?ぐらいの目標がピッタリです。
また、判断基準が明確にわかるものを設定しましょう。「勉強を頑張る」「点数を上げる」とかだと曖昧です。勉強を頑張るのであれば、「〇月〇日までに合計〇〇時間の勉強をする」とか「△△のテストで5教科合計の点数を〇点にする」とか具体的な目標を設定するように心がけましょう。

2.短期的な目標と計画を立てよう

次にやることは1.で決めた長中期的な目標を達成させるためにやることの計画を行っていきましょう。中長期的な目標を達成するために1ヶ月ごとの目標を決めます。
月ごとの目標が決まったら、その目標を達成させるために1週間ごとの計画(勉強ノルマ)を決めましょう。1週間ごとの勉強ノルマが決まったら、1日ごとの勉強ノルマを決めましょう。というようにちょっとずつ目標や計画を細かくしていきます。
(中長期的な目標を達成するために何をすればいいのか、具体的にわからない人は学校の先生や塾の先生にも相談してみましょう)

ここでの注意点は1週間ごと、毎日の勉強計画を詰めすぎず、余白を残すことです。特に1週間の計画を立てる際は1週間のうち1日はフリーな日を作っておきましょう。必ず、計画通りにはいきません。
部活で疲れて勉強できない日もあります。体調を崩して寝込んでしまう日もあります。

そんな日は無理に勉強しても頭に入りません。フリーな日を作っておくことで調整することができます。
何かあったときのことを考え、1日は何も計画しない日を作ります。
ただ、これは勉強しない日を作る、ということではありません。計画通りにいけば、フリーな日は今までの復習や来週の予定を先取りをするなど勉強はしましょう。
この2点を踏まえて、目標設定と計画を立てていきます。計画さえ立てれば、あとは行動あるのみです。もちろん、計画を月ごとで都度修正は必要になりますので、きちんと計画通りいったのか、どこか無理はなかったのか、などの確認チェックは必要になります。そのためにも日頃の勉強時間をメモっておいてください。
「やりっばなしにしない」ことも大切です。
そして最後に一番重要なことが
この目標や計画を誰かと「共有」してください。
家族でも友達でもSNSでもなんでもいいです。心のうちにとどめるのではなく外に発信をしてください。誰かに見られる・確認されると思うと、「勉強をやらないと」となります。逆に自分一人しか知らない状態だといくらでもサボりたい放題です。そして一度サボりだすと二度三度とどんどんやらなくなります。典型的な三日坊主です。
「無言実行」ができる人は素晴らしいですが、ほとんどいません。だからこそ「有言実行」を行っていきましょう。

固定

勉強に対する目標と計画を立てました。あとは計画にのっとって実行していくだけです。

・・・ですが、そこでポイントがあります。
計画にもつながる話ですが、1ヶ月・1週間・1日の勉強量を決めたら、

生活習慣を固定させましょう!!

勉強をルーティンにしていくコツとして、勉強時間を固定させます。勉強時間が固定されれば、他の時間も固定されていきます。
例えば、普段学校から帰ってくるのが18時であれば、そこからまず30分勉強する。夜ごはんやお風呂など一通り済ませて21時から23時まで勉強する。と勉強する時間帯を決めます(固定します)。
その勉強時間に合わせて、他の生活行動を調整していきます。

家には18時には帰る、夜ごはんは19時に食べる、お風呂は20時に入る・・・

もちろん自分一人で調整できるものとそうでないものもあります(夜ごはんの時間などは家族の協力が必要です。家族に協力してもらうようお願いしてください。「勉強を頑張るからお願いします」といえば、大体はOKしてくれると思います)。

最初は大変かもしれません。ですが、これが3か月続くと当たり前になり、逆にその時間勉強しないと気持ち悪い、ってぐらいになります。
そこまでいけばきっと君は勉強のとりこになっていることでしょう。

継続

勉強のやる気がでない…
今日は疲れたからまた明日勉強を頑張ろう…

なんてことになっていたりしませんか?
「目標と計画」を立て、「生活習慣を固定」させてみたはいいものの続かない
そんな状態に陥っていませんか?(学生時代の私です・・💦)
”勉強しよう!!”と気持ちが高ぶっても3日後にはその熱意は冷めてしまうんですよね
ダメだと思っても続けられない

 

しかし、それでは成績は上がりません。勉強を続けるためのステップを行っていきましょう。

1.勉強する場所に毎日座る

まずはこれだけ。自分の部屋、リビングなどどこでもいいです。勉強する場所に決まった時間に10分間座りましょう。
そしてその場所には勉強道具を最初に準備しておきましょう。問題集や筆記用具などをあらかじめ用意しておいてください。
ただ座るだけです。本を読んだり、教科書を読んだりします。スマホやタブレットなどもダメです。ただ座るだけです。勉強はしてはいけません。
それを1週間繰り返しましょう。

2.25分勉強する

決まった時間に机に座るようにできたら少しずつ勉強を始めていきましょう。あらかじめ勉強道具を準備していれば、何をするか、どこをするかなどは考えなくて済みます。そしてまず25分勉強しましょう。

3.25分勉強→5分休憩を繰り返す

徐々に慣れてきたら25分勉強して5分休憩の30分を1セットとし、繰り返し勉強していきましょう。
これはポモドーロ・テクニック」と言われるものです。

注意してほしいのは「25分以上勉強しない」ことです。25分経ったら強制的に勉強を終了し、休憩をしてください。そしてまた次の25分で続きを行っていきます。
この3ステップをこなすことで面白いように勉強時間が伸びます。
全然勉強やる気が起きない人はまずは勉強する敷居を低くしましょう。毎日机に向かって座るだけでも勉強への意識が上がります。
「小さなことからコツコツと」頑張っていきましょう!!

環境

勉強を始める流れについては今まで書いてきました。
それをさらに効率よく勉強に集中するためには「環境」を整えていく必要があります。
これは”継続”の部分と似ていますが、基本的には決まった場所で勉強することが良いです
(例えば、平日の夕方は学校で勉強する、夜は自分の部屋で勉強する、土日は図書館やカフェで勉強する、など)
そういった勉強する場所を含めた「環境」を整えることでより一層勉強に集中して取り組むことができます。

ここでは勉強に集中できる環境要因をいくつかあげますので、自分に合わせて取捨選択し、自分なりの勉強環境を作り上げていきましょう。

1.音環境

場所によってうるさすぎて集中できない。または静かすぎて集中できない。ことがあります。個人によって異なります。自分が集中できる音環境を見つけていきましょう。うるさすぎれば、ノイズキャンセリング機能のイヤホンなど利用したり、静かすぎれば自然音のするものを聞くなどして自分が集中できる音環境を整えていきましょう。

以下は参考程度に

  • 自然音: 自然の音(波の音、雨音、森林の音など)はリラックス効果があり、集中力を高めることができます。自然音は脳の活動を安定させ、ストレスを軽減する効果があります。

  • ホワイトノイズ: ホワイトノイズは、均一に広がる音で、周囲の雑音をマスキングする効果があります。ホワイトノイズは注意散漫を防ぎ、一定の音環境を提供することで集中力を維持しやすくします。

  • バイノーラルビート: バイノーラルビートは、左右の耳に異なる周波数の音を聞かせることで脳波を同期させ、集中力や創造力を高める効果があります。例えば、アルファ波(8-12Hz)はリラックスと集中を促し、ベータ波(13-30Hz)は注意力と覚醒を促進します。

  • クラシック音楽: モーツァルト効果という言葉があるように、クラシック音楽(特にモーツァルトやバッハ)は集中力を高めるとされています。クラシック音楽は複雑な音構造が脳を刺激し、認知機能を向上させます。

  • 周波数特性のある音楽: 特定の周波数帯の音楽が集中力にプラスの影響を与えることがあります。例えば、60ビート/分のテンポの音楽はリラックス効果があり、集中力を持続させやすいです。

2. 温湿度環境

適度な温度・湿度の環境で勉強することも集中力を続けさせる一つの要因です。

温度:20℃~25℃
湿度:40%~60%

が快適に勉強できる環境だと言われています。
暑すぎる・寒すぎると集中が途切れ、だらだらと時間を過ごしてしまいます。
快適な空間で勉強できる場所を選びましょう。

      

3.机の環境

机の上には勉強するもの以外置かないようにしておきましょう。
たまに生徒で見るのですが、
「数学の教科書を机の上に置きながら英語の単語帳を開いている」
こんなことしていませんか?

集中力が散漫し、意味がありません。数学なら数学に必要なもののみ机に置いておく。英語なら英語に必要なもののみ。それ以外は机の外(目に入らないところ)に置いておきましょう。
また、スマホやタブレットなども厳禁です。ただ、置いておくだけでもダメです。
次のような実験結果もあります。

米テキサス大学オースティン校の心理学者エイドリアン・ウォード氏が行った実験で次のような実験を行いました。
被験者約800人に対して2つのテスト(記憶力のテスト、注意力のテスト)を行い、認知能力を測定しました。
約800人の被験者は3つのグループに分けられ、テストが行われました。

グループ1:スマホを目の前(机の上など見える場所)に置く
グループ2:スマホをポケットやバッグの中に入れる
グループ3:スマホを隣の部屋に置く

結果としてグループ3が最も高くグループ2、グループ1という認知能力測定となったそうです。ここで注目はグループ2でも認知能力が低くなったということです。実験中はいずれのグループもスマホを触ったりすることはありませんが、これだけ結果が変わるものです。この結果の解釈としてスマホがあるという意識が、無意識のうちに注意力を散漫させ、集中力や記憶力が低下する可能性があるということです。

スマホなど勉強と関係ないものは意識の外に持っていくためにも、勉強する際は物理的な距離を取りましょう。
とはいえ、今はスマホを教材替わりに使用する生徒も増えているかと思います。ケースバイケースで区別して勉強を行っていきましょう。

4. 適度な休憩と運動

休憩を適度に挟んでいきましょう。25分勉強して5分休憩を1セットとし、それを繰り返す(ポモドーロ・テクニック)をお勧めします。
ただし、2時間勉強(4セット)繰り返した後には5分休憩ではなく、15分~30分の少し長めの休憩を取り入れていきましょう。
そしてその休憩中にストレッチや歩き回るなど体を動かしましょう。勉強中は想像以上に脳を動かし、酸素を消費していますので、休憩中に運動をし血流をよくして、新鮮な酸素を取り入れることで、集中力を高めていきましょう。

 

5.睡眠環境

十分な睡眠を取りましょう。「〇時間の睡眠を取る」とは一概に言えません。個人によって6時間の睡眠という人もいれば9時間という人もいます。
人それぞれです。なので、自分にとってのベストな睡眠時間を探っていきましょう。ベストというのは日中に睡魔に襲われない程度がいいです。
絶対やめてほしいのは徹夜です。特にテスト前日に徹夜して詰め込んでいる人がいます。まったくもって無意味です。無駄な努力です。睡眠は勉強はもちろん生活にも重要な役割があります。
自分のベストな睡眠時間がわかったらテスト前だろうがその睡眠時間は変えないことです。睡眠時間を削ればどこかにそのしわ寄せが来ますので、毎日決まった睡眠時間を取りましょう。

+α 香り

補足として香りを勉強に取り入れることで集中力を上げることもできます。アロマなどを取り入れて、集中力を上げることもできます。
以下は参考程度に

  • モン: レモンの香りは、気分をリフレッシュし、集中力や注意力を高める効果があります。レモンの精油を使用したり、レモンの皮を近くに置いたりすることで効果が得られます。

  • ローズマリー: ローズマリーの香りは、記憶力や集中力を向上させるとされています。アロマディフューザーやエッセンシャルオイルを使用して、ローズマリーの香りを取り入れることができます。

  • ペパーミント: ペパーミントの香りは、覚醒効果があり、注意力や集中力を高めるのに役立ちます。ミントティーを飲むことや、ペパーミントのエッセンシャルオイルを使って香りを取り入れる方法があります。

  • ラベンダー: ラベンダーの香りはリラックス効果があり、ストレスを軽減し、穏やかな集中力を維持するのに役立ちます。勉強の合間にラベンダーのアロマを取り入れると良いでしょう。

  • シナモン: シナモンの香りは、脳の働きを活性化し、集中力を高める効果があります。シナモンティーを飲んだり、シナモンの香りを漂わせたりすることで、集中力を向上させることができます。

復習

さて、みなさんどんどん勉強は進んでいるでしょうか?
ここまでできれば、勉強は習慣化し、当たり前になってくると思います。
しかし、勉強を進めていくだけではいけません。
そう、「復習」を忘れてはいけません。
この復習なし勉強を進めても穴の開いたバケツに水を入れていくようなものです。

この穴にふたをしていく作業、それが「復習」です。

 

では「復習」のやり方をおさえていきましょう。
復習をやるにあたり、一つ覚えておかないといけないことがあります。それは

「エビングハウスの忘却曲線」

についてです。なんとなく聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
簡単に話すと人は1日後には74%忘れてしまう。早い段階で復習すれば、復習量も少なく定着率がいい、ってことです。

https://trinity.jp/118843/

このことを踏まえながら復習を行いましょう。

1.授業が終わったらノートを見直す

学校の授業が終わったら10分間の休み時間に入ると思います。そのうち1~2分間を使って前の授業でやった内容をサラッと復習しましょう。ノートを見直すだけでも構いません。なぜなら授業の最初にやったことは半分近く忘れている可能性が高いからです。
たったこれだけでも立派な復習です。

2.1日の終わりにその日した勉強内容を振り返りましょう

毎授業でサラッと復習をしました。その日の終わりには再度1日の勉強内容を復習していきましょう。
しっかりと問題を解く、まではしなくても構いません。

「今日の数学は二次関数のグラフの問題を解いたな」とか「英語の授業は過去形の問題だったな」とかまたノートを見直しをしていきましょう。最初のうちは10分ぐらいでも構いません。

3.1週間の内容を振り返りましょう

1週間を通してどんな内容を勉強したのか、どんな問題を解いたのか週末に振り返りをしましょう。学習計画を立てる際に、必ず1週間の振り返り時間を作ることが大切です。
ここまでやれば同じ内容の問題を3回復習したことになります。それだけでも勉強内容の定着率は変わってきます。
是非実行して、効率よく勉強していきましょう!!

また、復習をやるにあたり、「アクティブリコール」というやり方も紹介します。
アクティブリコールとは

「アクティブ」=能動的
「リコール」=思い出す

つまり、「能動的に思い出す」という方法です。やり方自体は様々ありますが、いくつか紹介します。

①ノートを閉じて、別の紙にノートの内容を再現する
②授業中で先生が話していた内容を再現する(授業を再現する)
③勉強したことをクイズ形式で自分や友達に出す

等です。特に②③は友達と一緒にやれば楽しさもあり、記憶に残りやすくなります。
一人で勉強するときは一人二役で自分で自分にクイズ(テスト)をやることもおすすめです。
「思い出す」という状況を積極的に作ることで、記憶が再構築され、定着しやすくなります。

まとめ

**勉強を効率よく継続するための5つのポイント**
1. **目標と計画を明確に設定する** 長期的な目標を「手が届きそうで届かないレベル」で設定し、具体的な数値を盛り込みましょう。さらに、その目標を達成するために月ごと・週ごと・日ごとの計画を細かく立てます。計画には余白を残し、無理のないスケジュールを心がけることが重要です。
2. **生活習慣を固定する** 勉強時間を生活のルーティンに組み込みましょう。例えば、学校から帰った後や夜の特定の時間帯を勉強時間に固定することで、習慣化を促進します。家族の協力も得て、3ヶ月続ければ自然に勉強が生活の一部になります。
3. **小さなステップから始めて継続する** 勉強する場所に座るだけから始め、徐々に25分間の学習(ポモドーロ・テクニック)へ進みます。焦らず少しずつ習慣化していくことで、継続しやすくなります。
4. **環境を整える** 音、温湿度、机周りなど、自分にとって最適な勉強環境を作りましょう。特に机の上には勉強に必要なもの以外を置かず、スマホなどの気が散る要因は物理的に遠ざけてください。適度な休憩や運動も取り入れ、集中力を保ちます。
5. **効率よく復習する** 勉強の効率を最大化するためには、復習が欠かせません。すぐに復習すること、定期的に復習することが必要です。人間は覚えた瞬間から忘れていってしまいます。

 目標を明確にし、計画的かつ無理のない方法で進めることで、効率的に学力を向上させることができます。小さな一歩を積み重ね、勉強を続ける楽しさを見つけていきましょう!

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