福岡県公立高校入試対策!5教科の合格点を取るための学習戦略

福岡県の公立高校入試では、5教科(国語、数学、英語、理科、社会)が実施され、それぞれ60点満点です(各科目50分。ただし英語はリスニング+筆記テスト合わせて55分)。各科目で基礎的な問題から応用力を問う問題まで幅広く出題されます。

近年の過去問の傾向を分析すると、単に知識を問うだけでなく、思考力や読解力、判断力が求められる問題が増加しています。特に、グラフや図表、長文を読み解く力が重要視され、複数の資料を用いた問題や実生活と関連した問題が増えています。

福岡県の公立高校入試では、5教科それぞれに特徴的な出題傾向がありますが、全体的には基礎学力の徹底を図る問題が中心です。ただし、難易度が高めの応用問題も含まれ、いかにして基礎力を活かして思考力を発揮できるかが鍵になります。以下では、福岡県公立高校入試の各科目の特徴と傾向を分析し、どのように学習を進めていくべきかを解説します。

1.国語

4題から構成されることが多く、「説明文」「物語文」「古典」「作文」で構成されます。「説明文」か「物語文」の内容に付随した「文法」問題も出題されます。
国語は文章の読解力が問われる傾向にあります。特に近年は、複数の文章や資料を比較して答える問題が増え、表現力や記述力も重視されています。文法問題や漢字の読み書きなどの基礎的な問題に加え、物語文や説明文の読解力が入試の大部分を占めています。現代文における記述問題は減少傾向にありますが、思考力を問われる問題では確実に正答できるよう、普段から文章を深く読み込む訓練が重要です。また、得点源となりやすいのが漢字や文法問題です。漢字の読み書き・熟語の意味など日頃から意識しておくと受験前に慌てて覚える必要はありません。語彙力を身に付けることを意識していきましょう。

また、作文については、指定されたテーマについて、指定された形式で自分の意見を論理的に記述する能力が求められます。配点も大きい(60点満点中15点)ので、ミスのない記述力が必要になってきます。

2.数学

6題から構成され「計算小問問題」(「文字式」「方程式」「データの分析」「確率」から2題)「1次・2次関数」「平面図形」「空間図形」から構成されることが多いです。(大問2・3は年によって変わっています。大問1・4・5・6はほぼ固定されています)
数学では基礎的な計算問題が多く出題されますが、難易度の高い問題も頻出します。特に、図形や関数に関連する問題が多く、福岡県の数学入試では応用力を試されることが多いです。また、図やグラフを用いた問題や実生活の場面に即した問題も出題され、考察力や問題解決能力が求められます。特に関数や確率の問題に関しては、理解を深めるための反復練習が必要です。ここ数年はデータの活用・標本調査など統計に関わる問題の出題が増えてきていますので、対策を怠らないようにしておきましょう。
数学は差がつきやすい科目です。苦手な人は大問1の計算小問で点数を取れるようにしておきましょう(60点満点中18点)。また、平面図形・空間図形は難易度がかなり高い問題が多いです。最後まで正答できる人は例年5%を下回っています。その問題をどうするかは戦略によって変わりますので、それを踏まえて勉強していきましょう。

3.英語

5題から構成され、「リスニング」「対話文」「会話文」「長文」「英作文」から構成されています。
英語のリスニング問題は、全体の3分の1を占めるため(60点満点中20点)、聞き取り力の強化が重要です。リスニングでは、スピードの速い音声やネイティブスピーカーの発音に対応するため、日頃から英語に触れて慣れることが大切です。ここ数年リスニングは難化しているため、対策は必須です。中学1年生の時から、英語を聞く習慣を身に付けたり、英検に挑戦していくといいでしょう。

また、長文読解の比重が大きく、文法や単語力に加え、英文を正確に理解する力が問われます。過去問を繰り返し解くことで、出題パターンに慣れておくことも必要です。福岡県の英語長文は比較的読みやすい文章が多いです。単語もそこまで難しい単語は出ませんので、高得点は取りやすいです。逆に言えば、差がつきにくい科目でもあるので、ミスなくきっちりと得点にすることが必要です。
英作文についてもミスのない記述力が必要になります。スペルミスはもちろん、文構造や接続詞の使い方、冠詞の抜けなど細かいミスがないようにしていきましょう。減点のない英作文を書けると安定して点数を取ることができます。

4.理科

物理、化学、生物、地学の4分野から2題ずつ、計8題で構成されています。理科では、実験結果の考察やグラフを読み取る問題が多く出題される傾向にあります。各分野からバランスよく出題されますが、特に電流や化学反応に関する問題は、出題頻度が高いです。実際の実験や観察結果をもとにした応用問題が多いため、教科書の内容を深く理解し、実験の原理やプロセスをしっかりと押さえる必要があります。
また、「両解・全解」での得点の割合も増加しており、正確な知識や思考が求められてきています。1・2年生の内容を早めに復習をしておき、用語や現象理解を固めておくことが高得点を取るポイントになっていきます。遅くとも中学3年生の夏休みまでには復習を終えられるようにしておきましょう。

5.社会

社会では、地理、歴史、公民から2題ずつ、計6題がバランスよく出題されます。地理では地図やグラフを読み取る力、歴史では年表をもとにした出来事の因果関係や時代背景を理解する力、公民では現代社会の問題に対する理解が必要です。特に福岡県では、統計やデータを分析する力が問われることが多く、資料を正確に読み取るスキルが求められます。
また、時事に関わることも出題されることが多いです。社会問題になっている出来事とその背景まで興味・関心を持って知識を深めていくと高得点を取ることができます。

【まとめ】

どの科目も基本問題~応用問題までバランスよく出題されています。早い段階で基本問題を確実にとることができれば、点数は安定してきますので、基本ができていない人は基礎固めに時間を取っていきましょう。
基礎が固まっている人は実戦練習を取り組んでいきましょう。問題の解き方や考え方を身に付けることで、初めて見る問題に対してもアプローチすることができるようになってきます。

また、近年の傾向としてグラフや図の読み取り・思考力・読解力を求めさせる問題が増えてきています。
国語の作文や英語の英作文、数学・理科・社会の論述については必ず学校や塾の先生に添削を行ってもらうことが必要です。自分では気づけない細かいミスをなくすことが受験には必要になります。

志望校合格にむけて地道な歩みを続けていきましょう!!

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